DVD誕生の歴史と特徴

DVD

▶️DVDについて紐解く

DVDは、デジタルヴァーサタイルディスクと命名されていたもので、多用途を目的として開発されているのが特徴です。
元々は前進のCDをベースに開発されており、音楽だけでなく映像の収録も念頭に計画された、光ディスクの一種だといえます。

立案当初は、デジタルヴァーサタイルディスクの名前が用いられていましたが、最終的には略称ではなく正式名称でDVDと名付けられました。
正式名称の3文字には、色々な意味をもたせることができますから、デジタルビデオディスクの略称とするのも間違いです。

しかし、実質的に映像を中心に活用されたので、限定的にデジタルビデオディスクの呼称が用いられたこともあります。
世代的には第2世代にあたる光ディスクで、標準だと片面で約5GBの容量を実現しています。

厚みや直径はCDと同一ですが、容量は約6倍から7倍にまで増加していますから、1世代の間に大きく進化していることが分かります。
当初は約5GBのディスクのみでしたが、その後容量が約9GBに倍増した片面二層や、約10GBを誇る両面タイプも登場しています。

最終的には両面二層で約17GBまで到達しており、進化を続けて長く愛された光ディスクだといえるでしょう。
主役は大容量を誇る後継のブルーレイに譲っていますが、それでも旧作やレンタルビデオ店などでは今でも現役です。

一般的にはあまり知られていませんが、標準の12cmに加えて8cmタイプもあるので、CDの延長線上にある規格だと頷けます。

▶️ディスク1枚あたり片面で133分以上の収録

DVDが誕生に至ったのは、ハリウッドの映画業界からの要望で、CDには記録できない高画質な映像を長時間収録したい、といった声があがったのが切っ掛けです。

具体的にはディスク1枚あたり片面で133分以上の収録、というのがハリウッドから出された要求です。
規格が約5GBの容量に決定したのは、当時主流だったVHSビデオの画質で収録した場合に、133分を収めることができるからです。

映像記録をディスクで行う発想は、実は同じく映像記録が主目的だった、VHSにも共通しているポイントとなっています。
映画に限らずドラマやドキュメンタリーなど、様々なジャンルの映像を長時間、もしくは高画質で保存できるように開発されました。

パソコンでの読み込みや編集は当たり前ですし、民生用のレコーダーやカムコーダにも対応しているので、VHS時代に比べて記録や編集の自由度が高まっています。

これはCDの技術を応用していたり、CDを生産する工場が流用できることによって、製造コストが削減され低価格で提供されたのも理由です。
VHSが1本約120円だった頃に、DVDは1枚20円と圧倒的なコスト差を見せ付けたので、VHSユーザーが乗り換えに走ったのも納得でしょう。

CDの延長線上にある規格なので、順調に開発が進められたと思われていますが、実際には複数メーカー間の間で規格競争が行われています。
現行のブルーレイにも通じますが、赤色レーザーを使った光ディスクの開発も進められました。

▶️派生規格が乱立する結果に

当時の状況は、かつてのVHSとベータ戦争を彷彿とさせるものだったので、IBMが仲介に入りその場を収めています。
大きな混乱を引き起こすことはありませんでしたが、各メーカーが異なるDVDの開発に注力していたので、最終的には派生規格が乱立する結果に至ります。

買い替え可能なRタイプやRWなどを中心に、複数の規格が次々と策定されて商品化されています。
メーカーは消費者の利便性を損なわせず、また混乱を引き起こさない為に、読み込みや書き込みを行うドライブ側で幅広い規格に対応することになります。

そのおかげで、互換性がないという問題をほぼ引き起こさず、メーカーの期待通り消費者の利便性を保つことに成功します。
逆に消費者は選べる規格の選択肢が増えましたから、コストや耐久性など、ニーズにあう商品が選べるようになっています。

DVDは無修正 DVDなどシーンごとにチャプターを設定できたり、複数の音声や字幕も収録できるのが画期的で、まさに映像に適している光ディスクです。
これらの特徴は音楽作品でも活かされていて、ライブ映像の作品では複数のカメラで撮影を行い、様々に角度を切り替えて楽しめるタイプが登場しました。

▶️低コストで提供できるのでいまだにDVDの普及は続いている

CDの時代には楽しめなかった、新しい楽しみ方が提供されたので、それだけでもこの光ディスクが誕生した意味は大きいです。

同様の仕組みは後継のブルーレイに引き継がれていますし、容量や耐久性以外の違いはそれほどありませんから、既にベースとなった規格の完成度は高いものと考えられます。

新作が現在でもブルーレイに限らず発売されているのは、消費者の間で幅広く普及していたり、低コストで提供できるのが主な理由でしょう。
ゲームの分野でも大容量が活かされたので、映像作品分野に加えて音楽とゲーム分野にも発展に貢献しています。

最初の商品が市場に出た時から、もう20年以上も現役で使われ続けている光ディスクなので、現代人の間ではあって当たり前と言っても過言ではない存在です。